日本語ペラペラのイタリア人に隣に座ってもらい、この映画の解説を聞きながら観たかった。
そんな気にさせられました。
私がこのブログを始めたのは、映画のプログラムだけでは自分が知りたいと思うことがわからず、それなら自分で調べようと思ったのがはじまり。イタリア語の勉強もそのため。(なのに今使っている教科書はエスプレッソですけどね。道のりは遠いゼヨ(^_^;)
この映画の解説も、頼むからもう少し具体的な場面の解説をしてほしいです。たとえばベルルスコーニの実際の映像が出てきますよね
EU委員会での血管が切れそうな演説。ぜひイタリアに観光に来てくれとか言ってましたが。。。この人はいっつも失言ばかりのようですが、数ある発言からどうしてこの場面を選んだのか。
そもそも何の話題のときのこのスピーチなのだろうか。
また、困った顔をして聞いている周りのメンバー、勉強不足ですが
誰が誰やらさっぱり・・・。
たとえば日本で小泉前首相がW杯の日本代表のロッカールームを訪れ
選手から「総理、感動しましたか?」と聞かれて
「感動した!」と答えて大いに盛り上がったことがありましたよね。
それはこの言葉が面白いのではなく、その前に大相撲で横綱貴乃花が怪我を押して優勝したとき小泉さんがこの発言をしたことが伏線になっているから面白いわけで。
そういう面白さがきっとこの映画にはあったと思うのですが、
わわわわわからん
総選挙が終わるまではセックスしない発言なら日本でもニュースになったからわかったと思うけど(笑)。
実はわたし、ベルルスコーニなんて嫌いでしたけど
この映画をみて、すごーーーく興味をそそられてしょうがないんです。
こんなにひどい人が、なぜに首相にまでのし上がったのか。
ただ金儲けがしたいだけで首相になりますかね?
まあ、自分の犯した罪から逃れるために最高権力者である首相になったなんて皮肉も出ますけど。
ただ薄っぺらいだけの男が、首相にはなれないでしょう。
やっぱり何かカリスマがあるはずだし、それは何か。
妙に日焼けしたスケベそうなトコロ・・・・?
娘より若い女性議員を「私が結婚していなかったら君と無人島に行く」
と口説いたトコロ・・・?
この人を好きな人は、どこが好きなのか
興味は尽きません。
この人の人柄に触れる本など日本にはないし、ウィキペディアで読むくらいしかできません、いやー、歌手だったのか。わけわからん(笑)
はて、先日の都知事選挙のときも思ったけど、
有権者って何をもって投票する人を選んでいるんでしょうね。
公約じゃあないことは確かだ。
よく知ってる人か否か、だろうか。
結局、選んでいるのは私たちひとりひとりですから。
投票しないことも含めて。
などなどいろいろ考えさせられる内容でした。
最後に観客にすべてを放り投げてしまった、ただのベルルスコーニの批判だけしてる映画で終わらせなかったのが私が一番すごいと思ったところです。
また、全編通じて、中年男性の悲哀を感じました。
旦那さんと別居してさっさとデートしている妻に比べて、プロデューサーの男性の可愛そうなこと。
伝統的な家族は崩壊し、レズビアンのカップルで子どもを育てるという新しい家族が台頭する。
そして、そんな若い娘に「なんなんだ」と驚く。
そういえば、ベルルスコーニは、ゲイの結婚を認めない発言をしたのではなかったか。
嫌いなはずのベルルスコーニ、彼を批判する映画のプロデュースをする中年男性は、むしろベルルスコーニと同じ価値観に属している人たちなのかもしれない。
保守性という意味では同類なのではないだろうか。
そういう焦りが、新しい時代の波に取り残されてる男たちの居場所のない孤独感が、ベルルスコーニの時代と密着に関連していると見るべきなのか、まあ、そこまでイタリア社会をよく知らないのですけど。
非常に刺激的な映画でありました。
やはりこの映画が今年のベストだったと思います。
2007年05月17日
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私より数十倍も”イタリア”に精通されていらっしゃるマヤさんが「わからなーい」と仰るものを、私が理解出来るわけないと納得しました(笑)
アカデミー賞授賞式で司会者のジョークを全部理解するにはアメリカの政界と芸能界に余程精通してないと置いてきぼりくう・・感覚と似てますよね。。。って例が悪かったですか?(^^;)
刺激的な作品なんだな!というのは感覚的にわかりましたわ〜(恥;)
『カイマーノ』の中のベルルスコーニの実写部分ですが、あれはベルルスコーニ首相(当時)が、EUで批判されていたのです。批判の内容は、たしか、メディアを多数所有したままで、政権を握っていることであったかと思います。
その批判をしたシュルツ議員に対して、ベルルスコーニは八つ当たりして、イタリアには今、ナチスの強制収容所の映画を撮っているプロデューサがいるが、あなたはそのカポ(収容所のユダヤ人の中から選ばれた見張り役)にふさわしい、と言ったのです。
ヨーロッパ議会は一瞬氷つき、そのあと大騒ぎになりました。
横にいたのは、当時の与党連合を組んでいた国民連合の党首ジャンフランコ・フィーニで、唖然として横を向いてしまいます。フィーニの国民連合は、もともとはファシスト系の政党が母体だったのですが、フィーニになってファシズムとの訣別をうたっていたのですから、ベルルスコーニにこんなことを言われては、これまでの過去を清算してきた努力が水の泡になりかねません。
ベルルスコーニの人気、カリスマについては、田中角栄ではないですが、一代で富を築き上げて、権力の頂点に上り詰めた点が大きいのかな、と考えております。
こういうタイプの人は、強引だったり、たたけばホコリが出てくるのは、皆判っているのですが、そういう人に特有のアクの強さが逆に人を引きつける魅力にもなっているのかと思います(といって、僕はベルルスコーニの弁護をするつもりはなく、何故、多くの人が投票するのかを推測しているだけですが・・・)。
アカデミー賞のジョークで思い出しました。去年のオスカーで、
「ジョージ・クルーニーがデートの最後に相手に言うセリフは“グッドナイト&グッドラック”」
っていう司会のジョークがえらい気に入った私です。やっぱり下ネタっぽい話が絡むと俄然耳がダンボになってしまうアタクシでございます。
それから、基本的に観終わってから
「あの場面はあーだ?この場面はこーだ?」とひとりごつのがすきなので、余韻を残す映画と、考えさせられる映画がわたしは好きという好みもあると思います。
ありがとうございました!!!
こーーーーゆーーーー情報&解説を待っておりました!
panterino さんならきっと答えてくださるかと思っていたので、本当にありがとうございます。<m(__)m>
あの映画祭は座談会でも通訳をはさまずに笑っているお客さんが多いですよね。
みなさんわたしの疑問なども説明の必要なく理解されているのかなあ。
カポというのは、ユダヤ人なのにナチス側について、仲間を監視する、つまり一番たちの悪い存在、呼ばわりしたという解釈でよいのでしょうか?
確かに、ベルルスコーニのセクハラ発言は、まあ失笑で軽くスルーできるとして(笑)、
モレッティは「エイプリル」という映画で
ベルルスコーニの存在に腹を立てていた場面を覚えているのですが、そのときはもっと私的な怒りの表し方だった(映画もパーソナルな内容だったし)、それから10年近くたって、その宿敵?を、映画の中でこういう風に批判してみせた、その表現の進歩というのか、えらそうに言える立場ではないですが、映画監督としての幅が広がって、さらに凄みを増したような気がして、感慨深い気持ちになったりもしました。
ベルルスコーニのカリスマについては、
『私とナポレオン』のナポレオンはベルルスコーニだ、という監督の発言がありましたが、確かにそうならpanterinoさんのご指摘とおりですね。
あの映画も、大衆が独裁者をすがるような目で祭り上げる様子を皮肉っていてとても面白い映画でした。
田中角栄はさんざん持ち上げられて、晩年は寂しいものでしたが、ベルルスコーニは相変わらず女性をたくさん従えて楽しそうですね(笑)
ベルルスコーニは、何度もさまざまな件で検察から告発されていますが、結局、有罪判決が出ていないのですね。
僕の考えでは『カイマーノ』という題名も、文字通りにはカイマンワニですが、ケイマン諸島というのがベルルスコーニの節税あるいは脱税のための会社を設立した場所なのでカイマンとケイマンをかけているのではないかと思います。映画の中でも、プロデューサが子供に話すお話のなかでちらっと言及がありましたよね。