2008年03月23日

『バチカン』―ローマ法王庁は、いま






ヨハネ・パウロ2世の逝去、そしてベネディクト16世の誕生を朝日新聞ローマ特派員として報道した郷富佐子さんによる回想録。

ニュースの裏側として、ニュースより面白い話がたくさん詰まっている。記者として「考える前に動け」を自らに課し、歩いて人と話して直接に得た情報がたくさん盛り込まれている。

この中のビックリ情報。

イタリア映画祭でもおなじみのマルコ・ベロッキオ監督(『夜よ、こんにちは』『母の微笑』『乳母』『結婚演出家』)が、2006年の総選挙に中道左派連合に属する急進党から比例代表に出馬したと書いてあるのです。

そして気になるのは・・・あのー、肝心の結果が書いてないんですが(笑)

おそらく、落選したのでしょうけど(笑)。

この話は、バチカンがいまだに政治に強い影響力を発揮しているという中で、それに異を唱える一人としてベロッキオは・・・という流れで紹介されます。

そして、リベラル派が多い中道左派政権に政権が交代したことでバチカンが危機感を強め、宗教者による現政権をゆさぶる政治的な発言が相次いでいる、と。

そしてバチカンの思惑どおり?か、この本の予測したとおりというか、ブローディー政権は今年1月に1年8ヶ月という短さで崩壊してしまいました。


もちろん他にも要因はありましょう。だが日本ではバチカンがこんなに政治に口を出してくることがほとんど報じられていないのではないでしょうか?

イタリアに「政教分離はない」のだということが、とてもわかりやすく書かれています。

また、バチカンがここまで躍起になるのは、欧州でのキリスト教ばなれが深刻で、かなり危機感をもっているという背景があり、そのてこ入れのためにまず地元イタリアにはしっかりと影響力を保持しておきたいという意向が働いている。

もっと知りたい方は本をどうぞ。


posted by マヤ at 19:58| Comment(0) | TrackBack(0) | イタリアを知るための本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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