2011年11月30日

やがて来たる者へ

2009年度のダヴィド・デ・ドナッテッラ賞を受賞、2010年イタリア映画祭で上映された作品とのこと

2010年から2年間、チケットが取りずらくなった年ですね、私のイタリア映画空白の時間だわ(笑)


そんなわけで、やっと岩波ホールで見てきました


見終わった後、タイトルの意味するところを調べてみましたら
やがて来たる者へ=未来を生きる皆さんへ
という意味なんですね。

ラスト、少女は何を待っているのだろうか

と考えながら帰ってきたのですが、

もう決して帰ってこない家族の帰りを待っている

ということなのだろうか。


はて、最期に少女が口ずさんだ歌はなんという歌だったのでしょうか?


本作は、マルザボットの虐殺 といわれる、1944年9月29日未明から10月5日までの8日間、北イタリアの山村で起きたナチス・ドイツ軍による虐殺事件をフィクションを交えて描いています
パルチザン掃討を目的としていたが、村民がパルチザンをかばっている、もしくは村民がパルチザンではないかと疑ったナチス側が女性、子供の区別なく村民を虐殺、犠牲者771名のうち大半が女性、子供、高齢者であったそうです

監督のジョルジョ・ディリッティはエルマンノ・オルミの助監督をしていたそうで、なるほど語り口は良く似ている。

私は本作、実はどういう映画かもまったく知らずに見に行ったので正直な感想を述べますと、

まず、マヤ・サンサが出てきてびっくりした(笑)

本当にそれくらい何の予備知識もなく見たのです


それから、

少女の無垢な表情がすばらしく(この娘、美人さんやなあ、子どものころからこんな美人なんてさ、もうずるいよ、とか思ってしまいました・笑)、イタリア映画の子供って本当にかわゆいわあ、

相手が子どもとはいえ、監督は状況を教えて演技させたのか、演出方法が知りたくなりました。

男の子なんていわれたとおりに歩いてます、しゃべってます感が全開で、ほほえましい・


ただ、ですね・・・


わたしは、わたしは、ドイツ兵の描き方が弱いと感じました


(ああ、中国映画に出てくる日本兵みたいだわって、ああ、今チャン・イーモウが南京虐殺の映画とってるけど、どんな映画ができるんだろうとか、映画をみながらも意識がほかのところに飛んでしまった自分・・・)


たしかにドイツ兵ひどいですよ、なんの弁解の余地もないと思いますが

ここ参照 「マルザボットの虐殺 裁かれる」
http://senese.cocolog-nifty.com/koukishin/2007/01/post_67c8.html


この映画では、なんのきっかけもなく村民たちを虐殺したように描かれているので
その前になにかのきっかけが絶対あったはずでは、と思うのです。
ドイツ軍が徹底的に追い込まれるような何かが。

本作を見ていると、ベトナム戦争で米軍がベトコンと農民の区別がつかずに村を焼き払ったのと同じなんじゃないか、と思いました

相変わらず世界中でこういう戦争が起こっていて、今この瞬間も、罪のない人が殺されている。

そして、この映画の少女のような、たくさんの戦災孤児たちを生み出している

本作は、その戦争すべての犠牲者にささげられている映画です

(そして中国映画に出てくる日本兵のことを思うと、自分も加害者になるかもしれず、絶対になりたくないけど、複雑な気持ちです)



最期にもうひとつ、

ラストに少女が待っているものは、

平和な未来 なのではないだろうか。











岩波ホールにて公開中 12月16日まで
http://www.alcine-terran.com/yagate/




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2009年12月06日

マヤ・サンサ近況

今年のベネチアではジャスミン・トリンカが新人賞もらってたっけ。
いろんな作品にひっぱりだこなのに、写真をみたら相変わらず「すれてない」感じで、透明感があるといいましょうか、色気たっぷりイタリア女優さんの中では異色な存在かも。日本の広末涼子みたいといいましょうか。(異論がある方は多々かもしれませんけどね)


で、マヤちゃんです。

ローマ国際映画祭での写真です。



maya_roma.jpg


たしかに若手女優からはすこし脱した感のある雰囲気になったかな。

この作品は、アインシュタインの奥さん役をやった映画でしょうか?

とりあえず写真のみ。
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2008年03月18日

フランス映画祭 『暗闇の女たち』

マヤ・サンサがフランス映画でソフィー・マルソーと共演した作品です。フランス映画祭で上映されました。



もう、のっけからマヤちゃんしか眼中にない私

映画はですね、第2次世界大戦において連合軍のノルマンディー上陸作戦を成功させるために奮闘した女性スパイたちの物語で実話にもとづいています。

とはいっても、本当のスパイはソフィー・マルソーと、マヤ・サンサのみで、ほかの女性たちは刑務所に入っていたり、高級娼婦だった過去を隠して普通の生活を送る女性だったり、つまり理由アリ女性たちを集めて、作戦に協力させるお話です。ソフィーが女性たちを集めるところは、ちょっと黒澤監督の7人のサムライっぽいです。

マヤ・サンサは、イタリア人看護婦として病院で働くマリアという役です。出番はわりと多いのですが、彼女の人物像は掘り下げられないので、個人的には消化不良ですが、映画としてはやむをえないでしょう。

ナチスドイツ政権下でレジスタンス運動をして戦う女

マヤちゃんって、戦う女が似合うわぁ〜

やっぱりこの濃い眉毛のせいかなー。

そして上手かどうかはわかりませんが、フランス語で立派に演技しておりました。

やっぱり、マヤ・サンサは私の期待を裏切らないわ。

映画としての完成度は、まあ普通。

まあ、第2次対戦はわかったけど、アルジェリアの独立を扱ったフランス映画がみたいもんだよ。とふと思ったりはしましたけど、それは別の話。

マヤ・サンサを観れただけでうれしい私でした。
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2007年12月13日

マヤちゃんがアインシュタインの妻を演じます

お久しぶりの更新はマヤ・サンサ情報

じつはソフィー・マルソー主演のフランス映画にクレジットされていたり、フィンランドの映画に出演したり、イタリアを出てユーロで活躍するマヤちゃんの動向をお知らせせねばと思っていたのです。

そんななか、リリアーナ・カヴァーニの最新作に主演が決定した模様。

英語タイトルは『Untitled Albert Einstein Project』

アルバート・アインシュタインの最初の妻ミレーバ・マリッチを演じます。この名前からするとイタリア人だったのでしょうか。
アインシュタインは、ヴィンチェンツォ・アマート。今年のイタリア映画祭で上映された『新世界』に主演していたお兄さんです。

イタリア人がアインシュタイン演じるのかw

でもリリアーナ・カヴァーニだから、一筋縄ではいかない映画になるのでしょうか。

ミレーバ・マリッチはアインシュタインとは大学の同級生で、彼よりも優秀だったと伝えられている。が、結婚後は家庭に入るしかなかった。そこらへんに女性としての葛藤があったようで、それが描かれると思われます。彼女との離婚後に、アインシュタインはノーベル賞を受賞しています。

楽しみですねー

posted by マヤ at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 大好きマヤ・サンサ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月23日

マヤ・サンサだ!

YouTubeで見つけました!

Silvio Orlando, Maya Sansa and Sandra Ceccarelli with COOPI

http://www.youtube.com/watch?v=jAvPKzWZ5Tk


3人ともイタリアの映画俳優
ひとりめが
Silvio Orlando(最近はモレッティのIL CAIMANOに主演して、各賞を受賞)
ふたりめがマヤちゃん
3人目が昨年のイタリア映画祭に来日してくれたこれまた大女優
サンドラ・チェッカレッリ
チェッカレッリも本当に知的でしっとりした大人の女性で大好きです。

でも、わーわー、久しぶりのマヤちゃん、久しぶりの笑顔!
なんて魅力的なんでしょ!
やっぱり大好きです!
実は最近あまり活動の様子が聞こえてこないので心配していたのですが
応援してるよーっ\(~o~)/

はて、
COOPIとはなんぞや?

こちらが公式サイトです。
http://www.coopi.org/

はい、1965年に設立したイタリアのNGOだそうです。
イタリアのみならず、アフリカ、ラテンアメリカ、アジア、バルカン半島など貧困に苦しむ地域への開発プロジェクトの実行や、戦災や自然災害などへの緊急援助などの活動行っている組織だそうです。
とくに先進国と発展途上国の格差を解消すべく活動することを目指しているそうです。
1年間の活動予算が20million EURO。
EU,国連、イタリア政府や何千人もの個人の寄付による額とはいえ、

20000000ユーロ?!

1ユーロ=160円で計算すると32億円
あれ、0の数あってますよね?


発展途上国への開発プロジェクトなどに協力してくれる人材をHPでも募集してます。面白いのは人類学者まで募集してるんです。

クレジットカードで寄付もできますよ。http://www.coopi.org/en/sostegno/index.php?art=102


このCFの赤いお鼻が何を意味するのかはわかりませーん。
posted by マヤ at 22:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 大好きマヤ・サンサ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月18日

『夜よ、こんにちは』DVD発売

昨年の社会派映画の中では群を抜く傑作だったと思います。

マヤ・サンサ主演『夜よ、こんにちは』DVD
 1月12日に発売されました!

notte.jpg


アマゾンでならこちらからどうぞ




アマゾン以外ならこちらからどうぞ
http://shopping.yahoo.co.jp/p:509135:domain=dvd


あら、HMV安い!


関連過去記事

夜よ、こんにちは トークショー
http://myvoyagetoitaly.seesaa.net/article/17851298.html

夜よ、こんにちは レビュー
http://myvoyagetoitaly.seesaa.net/article/17147857.html

首相暗殺―赤い旅団のテロルと闘った男の壮絶な日々 ロバート・カッツ著 集英社 レビュー
http://myvoyagetoitaly.seesaa.net/article/4532261.html


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posted by マヤ at 22:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 大好きマヤ・サンサ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月15日

『夜よ、こんにちは』トークショー

「イタリア人ジャーナリストの眼で見る“モロ事件」
ピエール・ルイジ・ザナッタさん(イタリア国営通信社東京支局長)
を聞いてきました。

しかしですよ、この方つい数ヶ月前に日本に着任したばかりで、なおかつこのモロ事件がおこった78年には、中国に赴任中であったとのこと。

この方がこの事件を語る適任者だったのかどうか疑問。

ただ、この事件がイタリア社会に及ぼした影響については興味深く拝聴しました。

以下、後半部分の要約
若い世代に非常に政治に対して悲観的な影響を及ぼした。若者はこの事件意向、嫌いな政党にわざと投票する傾向がある。ベルルスコーニの長期政権が続いた理由はそれだったと。ベルルスコーニが嫌いだから、逆に彼は勝ったのだと。(そこらへんの屈折した感情が、どうも英語で話していたせいか微妙にわかりにくかったのですが)

事件の闇についてですが、あくまで一説として共産主義勢力を政権にとりこんだことで、極右勢力がモロのやったことに懸念をもっていたこと。
またその後権力を掌握し、90歳!という高齢の現在ですら終身上院議員であるアンドレオッティとモロが対立していたこと、またアンドレオッティは裏社会との関係を噂されていることなどについても触れていました。
とはいえ、結局現在にいたるまで真相は藪の中なのですが。

アンドレオッティにしろ、新大統領になったナポレターノにしろ、モロと同じ世代。つまりこの30年間イタリアは全く何も変わらなかった。
つまり、モロ事件は悲劇であるが、あの事件がよい方向に解決したとしても、あいかわらず高齢者が政権を権力を握っているという現実はかわっていないのだという。

イタリア映画祭の最終日に上映された『マリオの生きる道』のマリオを思い出しました。彼の閉塞感は、こういう背景があるのでしょうか。

わが日本は、小泉首相が中曽根氏に引退を勧告しましたよね。日本はまだマシなのかなあああ。


その後、『夜よ、こんにちは』2回目の鑑賞。
いやいや、何度観ても見ごたえのある作品ですが、ちょっと気が付いたことを補足。

一番最初に部屋を探しに行ってベランダの窓を開けたとたん、黒猫が入ってきました。これって不吉なことの前兆を表すのではないかな。



posted by マヤ at 19:34| Comment(2) | TrackBack(0) | 大好きマヤ・サンサ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月12日

『夜よ、こんにちは』トークショー開催

イタリア大統領がジョルジョ・ナポリターノ終身上院議員(80)に決定しましたね。任期は7年なので、かなり高齢の大統領に驚きました。
ローマ法王も。。こういう人が続いて、次の代にガラッと世代交代しそうな気がしますね。

さて、『夜よ、こんにちは』のトークショーのお知らせ。
右ウィンドウに公式サイトへのリンクをはっておりますので、
詳細はそちらへどうぞ。全部聞きたいですが、どれかには行こうと思っています。
パンフも欲しいし〜

渋谷ユーロスペースにて、“イタリアに迫る”トークショー
すべて、18:50の回上映前の開催。


5/13(土)
「イタリア人ジャーナリストの眼で見る“モロ事件」
ピエール・ルイジ・ザナッタさん(イタリア国営通信社東京支局長)

5/19(金)
「“夜よ、こんにちは”に込められたベロッキオの夢」
押場靖志さん(学習院大学講師・元NHKテレビイタリア語会話講師)


5/26(金)
「イタリア人にとっての“モロ事件”」
モニカ・ブレッサッリアさん(NHKテレビイタリア語会話出演者)


うーん、後半2回、18:50分の上映前って仕事している人にはかなり厳しい時間だと思うのですが。
posted by マヤ at 10:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 大好きマヤ・サンサ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月28日

夜よ、こんにちは Buongiorno, notte (2003)

この映画が描く事件の背景、赤い旅団の活動については、こちらの過去記事を参照ください。
【関連過去記事】http://myvoyagetoitaly.seesaa.net/article/4532261.html

この本はイタリア在住のアメリカ人が書いたため、非常に客観的ではありますが、逆に当時のイタリアの空気、一般の人々がどのようにこの事件をみていたか、感じていたか、は掴みにくいです。
現在、モロ首相暗殺にかかわったメンバーは逮捕されています。上記の本にはその記述がなかったため、犯人がまだ逮捕されていないという不正確な文章となってしまいました。
しかし、実際どの時点で犯人が明らかになり、逮捕されたのかは私の調査不足で不明です。こちらに関する詳しい本などご存知の方いらっしゃいましたら、コメントで残していただけないでしょうか。

マルコ・ベロッキオは、実行犯のひとりであったアンナ・ラウラ・ブラゲッティが書いた本からもっともインスピレーションを受けたと語っています。私はほかにも日本語で読める本はないか、いろいろ探したのですがイタリア文化会館でも見つけられなかった。この手の本は日本語にほとんど翻訳されていないので、イタリア語ができないのがつらいところです。

また、赤い旅団のメンバーがどういう人たちで、どういう活動をしていたかについては、日本赤軍を身近な例として思い出しながら観るといいのではないかと思いますが、私はこの映画だけを見ると、メンバーはずいぶんと余裕をもって冷静に誘拐・暗殺を実行しているなあと驚いたのですが、実際もこういうものだったんでしょうか?日本のこういう活動家って、アジトにこもって集団生活してとか、過激なイメージがあるので、まあ、この映画の登場人物は、末端のメンバーで、幹部は別のところにいるのでそう見えるだけですかね。だって、ガールフレンドに会いに行ったり、途中で脱退するというメンバーがいて、あっさり行かせて、でもまた戻ってきて、そのメンバーをあっさり受け入れたり、すごく縛りがゆるいというか自由に動いている「ように」みえて、その人たちがなぜ一国の首相の命までとる暴挙に出たのかというところは弱かったのかなと。たとえば、イタリア人ならもうわかりすぎているからそこまで描かなかったのかもしれませんが、私が今の時代にみるには補足の解説がいろいろ欲しい映画です。
また、キアラのモデルになったアンナ・ラウラ・ブラケッティは、父親が戦時中パルチザンの闘士であったそうです。理想に燃えてファシズムに抵抗し闘った父親をもつ娘が、その理想がどこでどう間違ったのか、過激な武装闘争に走り、本来の理想がどこかに追いやられてたという現実は目を向けておくべきかと思います。

それと比較すると日本で戦争に反対した親をもつ子どもが戦後に学生運動に没頭したなんて話は聞きませんから、日本との違いも感じました。

本作は監督の才気と情熱がひとつの作品に見事にバランスよく結集した傑作です。頭のよい人が作ったことはみていてわかります。舞台はモロ首相が監禁されているアパートだけを舞台にする、密室劇です。緻密な画面構成(画面を左右に分割し、たえずモロと旅団メンバーをひとつの画面に並べる、遠近法をつかった絵画のように画面奥と手前に配置したりもしています。またガラス窓を隔てて明るい外に鳥カゴ(それは監禁されているモロを表す)を置いたりする細かい設定にも注目)、また、陰影のつかいかた(モロの部屋にライトがあたり、メンバーのいる場所は暗い)、音楽選曲のセンスのよさと挿入するタイミングなど。

でも、私が一番心を動かされたのは、その緻密な構成よりも、監督の理想やイタリア社会に対する熱い想いのほうです。
それは、キアラの職場の同僚マルコ託されています。キアラは、自分の掲げる理想と現実のギャップのはざまで揺れ動く主人公を熱演しています。
アルド・モロをなぜ解放できなかったのか、もし、あのときこうしていれば、
そんなことは空しいけれど、でも彼の解放されたイメージ、それはカナリアがカゴから逃げ出してもすぐ食べられたという暗示も映画に描かれているけれども、なにか、もっとよい結末があったのではないか、もしそれがあるとしたら未来はそうであってほしい、という監督の望み(絶望の裏返しではあるけれども)のほうを深くかみ締めたいと思います。

マヤ・サンサはマルコ・ベロッキオの『乳母』の主演に起用されて注目を浴び、本作で続けて起用されることで女優としての評価を確立しました。『輝ける青春』よりこの映画のほうが彼女にとっては、女優として大きく羽ばたくきっかけになった記念すべき作品だと思います。
この映画では彼女の笑顔は見れませんが、モロが家族へ書いた手紙の朗読をきいてキアラが涙を流す場面が、この映画のもっとも感情的に盛り上がる場面です。「怒りで泣いた」と強がるけれど、私はそうではないと思いたい。

なお、ルイジ・ロカーショが主犯のマリアーノを演じているのですが、彼は先天的に人間の温かさがにじみ出る人だと思っていたのに、恐ろしく冷酷な目をしていてドキッとしました。彼の悪役ぶりも必見です。いや、本当に演技が上手な人なんだと思いました。ロカーショにも惚れ直したよー。

この映画は音楽の使い方が巧みです。事件がおこったことを高らかに知らせるかのように最初に流れるのが『アイーダ』。途中ワルツまで流れ、なんとラストはピンク・フロイド。この曲のタイトルを調べようと思ってまだ調べていません。この事件がおこったときと同時代の曲だったのでしょうか、この映画の音楽の使い方だけで面白い批評がかけそうです。どなたかお願いします。(自分でやるのを放棄)
でも、公開されたらもう一度確認しに行くつもり。

まあ、さんざんイタリアの歴史がわかってないと理解できない映画だとか言っておいて最後にいうのもなんですが、
「イデオロギーに盲目になるあまり、当事者が人間性を失ってしまった人々を描くことによって、人間性を失った行動は、人々の支持を決してえることはできない。」
というのがこの映画のテーマだと思う。

これは、なにも赤い旅団側へのメッセージというだけではなく、逆にモロを助けるべく何の手もうたなかった体制側に対する批判にもなっている。

つまり、テロに屈しない=いかなる政治的妥協もしない
という態度は、人間性のあることなのか。ふと、考えてしまったわけです。
そこに人間性がなくなれば、反発する勢力の態度も硬化する。
ただ、中途半端に妥協することがよい結果を生むのかというと難しいところですが。

この映画の普遍的なテーマは遠く離れた日本でも十分通づると思うのです。

またローマ教皇が犯人に人質解放を呼びかけたり、ラストに神父が「お祈りを」と部屋を訪ねてきますが、全編を通して宗教も全く無力だったと告発しているようにも思えます。

100分という長さの映画ですが、内容の濃い秀作だと思いますので、是非多くの方々にご覧になっていただきたいです。

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左がマルコ・ベロッキオ監督

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ベネツィア映画祭でキャスト全員集合
posted by マヤ at 17:31| Comment(8) | TrackBack(18) | 大好きマヤ・サンサ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月06日

マヤ・サンサ出演の『夜よ、こんにちは』がG.W.にロードショー

速報ですが、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされていた『Don't look』は残念ながら受賞を逃しました。でも、今年のイタリア映画祭では観れますよ。

Best Foreign Language Film of the Yearは『TSOTSI』南アフリカ共和国が受賞。

さて、イタリア映画祭&アカデミー賞授賞式など、いろいろとupしたいニュースはありますけど、
なんといっても大好きなマヤ・サンサの情報を優先しなければいけません!

2004年のイタリア映画祭で上映されました、マルコ・ベロッキオ監督のシリアス・ドラマ
『夜よ、こんにちは』がゴールデンウィークにユーロスペースで公開されます。
この映画、本当は去年のはずが、公開されず、このままお蔵入り?と心配していたのですが、今年公開とあいなりました!イタリア映画祭に行ったファンをそのまま渋谷に連れて行こうという絶妙なタイミングです!

ビターズエンドさん&ユーロスペースさん、ありがとうございます!

『夜よ、こんにちは』公式サイト:http://bitte942.rsjp.net/yoruyo/

作品の内容についてはまた後日upします。

夜よこんにちは.jpg
posted by マヤ at 11:41| Comment(2) | TrackBack(1) | 大好きマヤ・サンサ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月09日

マヤ・サンサ maya sansa

 venezia_maya_sansa_050903.jpg
1975年9月25日イタリアローマ生まれ、
イラン人の父親とイタリア人の母親のもとで生まれる。といってもマヤはローマで母親に育てられ、最初に父親に会ったのは15歳のとき。(imdbより)

『夜よこんにちは』に出演のマヤサンサは最初18歳のときイタリアからイギリスBlightyにやってきた。彼女はずっとイタリアを出て行こうと思っていたという。
「当時のイタリアはかなり低迷していて、新しいものがまったく生まれてこない状況だったから、94年だったけど。生まれた土地を後にして、しばらくのあいだ新しい文化に触れて、向き合って、別の言葉を覚えるのって、私にとってはとても大事なことだった。」
まず3ケ月間ケンブリッジの語学学校でみっちり英語をおぼえて、ロンドンへ行った。それからGuildhallにある演劇学校に通うまでの1年以上は7人が同居するねずみが住み着くような家に住み、映画館の案内係として働き、『レザボアドッグス』『イル・ポスティーノ』『マディソン郡の橋』などを何度も鑑賞、英語のスキルアップもはかった上でGuildhall演劇学校に入学を果たす。そこではオーランドブルームがクラスメートだった。
そしてイタリアの伝説の映画監督マルコ・ベロッキオが『乳母』に起用する女優を求めていたとき、彼女を呼び寄せた。(カメラテスト後、半年してやっと呼び出されたという)
それ以後サンサの生活は激変し、次世代の期待の星として賞賛されることになったのだ。
(BBC.CO.UKの記事と2004年イタリア映画祭パンフをあわせて再構成)


Maya2.jpg
maya1.jpg
デビューしたばっかりのころ おや?


maya99canne.jpg
99年カンヌでの写真 なんだか垢抜けない

トリビア 1)2000年ヨーロッパフィルムプロモーションから、期待の星のひとりに選ばれている。
トリビア 2)オーランド・ブルームと友達だった!(スクープ!)

orland.jpg

イタリアのサイトKatawebのインタビューで、マヤが語ったところによると、彼女はオーランドの友達だという。
Kataweb:オーランド・ブルームはロンドンで私たちにあなたが親友だって話してくれたわ
Maya Sansa:そーなの。オーランドと私はとても仲良し。私たちは特別な時間を共有したわ。ロード・オブ・ザ・リングのセットに1カ月も見学に行ってたの
彼が親友のために飛行機のチケットを確保してくれてね。
今彼はとっても波にのっている俳優だし、なかなか連絡がつかないのよ。私がマルタに電話したとき、彼はもうメキシコに行ってたり。
でも彼はロンドンに美しい家を購入したって言ってたわ。そこで会えればいいんだけどね。
http://www.orlandomultimedia.net/ News April 10, 2004 ニュースより


Italian Vanity Fairの記事
イタリアの女優マヤ・サンサがオーランドとの友情について語っている
彼らはGuildhall Schoolで出会い、すぐ友達になった
オーランドは彼女と同じくタバコもすわないし、酒も飲まない(多少は飲むでしょうけど)
彼らはすぐ親しくなって一緒に講演を散歩したり、プールに行ったりした。
彼がLOTRの撮影をしているとき、ニュージーランドまで尋ねて息、NZを旅行し、バンジージャンプもした
オーランドはよいとも阿智であるし、友情において優しさがすき、そしてほかの人々の話をきく心の広さをもっている
彼は有名になっても変わらないし、成功が彼を変えたりもしていない。
http://www.theorlandobloomfiles.com/  2004.5月newsより

うーんなんかこれオーランドのファンページみたいですが。。。
マヤとオーランドがクラスメートってことは、鴻上尚史さんはマヤのクラスメートってことですかぁ?


2001年に『乳母』で来日したときは、失礼ですがやぼったり感じだったのに、それから4年。今年2005年のイタリア映画祭にまた
来日してくれたマヤ・サンサ。垢抜けて女らしくキレイになりましたねー。
でも笑顔がすてきなことは変わらず。
サインもしてくれたのですが、サインの後、私の目をまっすぐみてあの笑顔でぐらっちぇと言ってくれたときには
「なんて感じのよい女性!」とすっかり大ファンになってしまいました。
彼女の笑顔をみてるとこっちまで明るくなるんですよねえ。
といってもただ天真爛漫なだけでなく、男顔っていうのか、意思の強さを感じさせる小さくても強くてパンチのある
エネルギーにあふれた女性であることろが魅力です。賢さも感じます。
英語もできるって知ってたら、イタリア語よりはまだなんとかカタコトでも話せばよかった・・と悔やまれます。
その英語力をいかして、これからはイタリアだけでなく、英語圏の映画でも活躍すると思います。
次回作はイギリス=イタリア合作の『The listening』、モニカ・ベルッチとはキャラがかぶらないので、現代的なイタリア女優としてどんどん飛躍してほしいです。

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2003ヴェネチア映画祭 ルイジ・ロカーショと このふたりは『夜よ、こんにちは』『輝ける青春』で共演。仕事での充実ぶりが自信になって顔に表れてきましたね。このふたりは共演者として相性がよい、お似合いだと思います。画面でもしっくりくる。


2004venis.jpg
2004ヴェネチア映画祭 ステファノ・アッコルシと 『愛はふたたび』で共演。
posted by マヤ at 13:38| Comment(2) | TrackBack(2) | 大好きマヤ・サンサ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月30日

マヤ・サンサのインタビューが「TITLE」8月号に掲載

スターウォーズ特集の号ですが、後ろのほうにインタビューが掲載されていました。
なんとそこで、
マヤが女優を志したきっかけが明かされています。

「子どもの頃、イタリアで日本のアニメをみた。その主人公が女優の卵で私と同じ名前だったの」
maya.jpg

ええええええええええっ、
『ガラスの仮面』の北島マヤのことですよね、
イタリアで放映してたんですか?
「キャプテン翼」や「ルパン3世」のことはよく聞くけど。

マヤ・サンサが北島マヤをみて女優を志す。

いや、恐ろしい世の中になったもんです(笑)

じゃ、紅天女は君に決まりだ!
posted by マヤ at 15:02| Comment(4) | TrackBack(0) | 大好きマヤ・サンサ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月23日

『愛はふたたび』L'amore ritrovato

aiwafutatabi.jpg

「愛はふたたび」L'amore ritrovato 2004年/108分/
監督:カルロ・マッツァクラーティ(Carlo Mazzacurati)

[あらすじ]
1936年、妻子ある銀行員ジョヴァンニ(ステファノ・アッコルシ)はトスカーナのリヴォルノ駅に降り立った。そこでかつての恋人マリア(マヤ・サンサ)と再会して、愛が再燃する。2004年ヴェネチア国際映画祭に出品。

[レビュー]
 お金をかけた大作なのだが、あまりに古典的なメロドラマで単調そのもの。身勝手な男の話はつまらなかった。南北問題は近現代イタリア映画のきまったパターン。ネオリアリズモ時代から北の監督達は、南の貧しさを映画にしてきた。北が南を搾取するという話は見ていてだんだんうんざりしてくる。特に『輝ける青春』でもマヤ・サンサは同じようなキャラクターだったから毎度の話にうんざりしてしまい、辛口になる。マヤ・サンサはやっていて嫌じゃないのかな。とはいっても、実はマヤ・サンサはそれを跳ね除けるだけの強さをもっているというキャラクターなのだ。

この映画には原作がある。原作では、男がマリオ、女がジョバンナといって映画と逆なのだそうだ。なるほどそう考えると、ワンパターンな話とはいえ、ひねりを加えていることがわかる。原作では女はもっと悲劇で終わるそうだ。つまりだまされていいようにもて弄ばれてお終い、と。

しかし、この映画では女は自分の意思で男と別れる。最後の最後に自分で主導権を持って、誇りをもって男と決別するのである。逆に男は、女を持て遊んでいるつもりが、いつまでもふっきれずうつうつとしているのである。ラストは女のほうが晴れやかな表情だ。
まあ、負けたフリして勝った女、と思えば、確かにマヤ・サンサがこの役を選んだかがわかるのだった。

現在のイタリア映画界で人気絶頂のステファノ・アッコルシとマヤ・サンサという豪華な俳優を揃えて観客の期待は高かったが、残念ながらこのふたりの画面での相性はあまりよくないという印象をもった。
マストロヤンニとソフィア・ローレンがスクリーン上でみせた抜群の相性、輝きを放つことはできなかったようだ。このふたりの組み合わせなら時代ものより、現代劇のほうがよかったのではないか、残念。

採点:★(2つでもよかったけど期待が大きかった分辛口)
posted by マヤ at 14:40| Comment(0) | TrackBack(1) | 大好きマヤ・サンサ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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