2007年07月06日

プーピ・アヴァーティ監督来日記念『二度目の結婚』

『二度目の結婚』 ネタバレありですので、観てない方は注意

主人公のジョルダーノは爆発物処理を仕事にしている。風采の上がらない容姿ではあるが、心優しい男。仕事は正確、経済的に自立もはたし、規則正しい毎日を送る男。しかし、彼の生活に足りないのはたったひとつ。愛。
そんな彼のもとに、第2次大戦ですべてを失った母親と息子が訪ねてくる。母親は若いときはさぞ美しかったであろう未亡人だ。
夫を失い、戦後の混乱期、経済的に自立する術もない当時の女性は、生きていくためには望まない男性と結婚するしか道がなかった。その男を親切で善良であることは頭で理解できるが、男として、夫としては魅力を感じられない未亡人は戸惑いを隠さない。しかし、男はそんな未亡人にも限りない優しさをもって接するのだった。

この映画、最初に観た時はハッピーエンドだと思ったし、今でもそう思っている。しかし、同じ話を同じキャストでもっと暗く重い、180度違う映画に仕上げることもできたと思うが、(ラース・フォントリアーあたりに監督させたらと思うと…ウワッ)、残酷でもあるけど、優しくもあるという絶妙の按配で仕上げているのは、監督のやさしい人間性と力量の賜物だと思います。

そもそも、笑いと残酷さというのは紙一重。だからコメディタッチというのは、ある意味ほほえましい場合をのぞいて、残酷でもあるわけです。それを優しさで包みながらも、ときおり見せるとっても鋭い人物描写(未亡人が男を露骨に嫌悪するところなど)がすごいと思うわけです。そして、私が愛するイタリア映画の魅力もそこにあるんだけれども。

この作品では、『心は彼方に』で、純粋な男性を演じたネリ・マルコーネが、ハンサムで薄っぺらい口だけの男を好演しています。こういう男性っていかにもイタリアにいそう。主人公の男と正反対のキャラクターです。しかもその薄っぺらい男の母親と、この律儀で真面目そのものの男が夫婦になろうとするんだから滑稽でコメディっぽくもあるわけです。

ジョルダーノには幸せになる権利があります。そして本人もそれを信じている。そこが美しいと思います。

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2007年07月05日

プーピ・アヴァーティ監督来日記念『心は彼方に』

2004年のイタリア映画祭で上映されたときに観ました。

そのときは正直それほど私の心には響かなかったのです、はい。

なんせ2004年は『輝ける青春』を観ちゃったからそちらのインパクトがありすぎまして・はい。

でもイタリアで大ヒットしたのですね、この映画。

カンヌでの記者会見の様子
http://www.youtube.com/watch?v=W7HCeBg7kdM

主演のネリ・マルコーリは素顔のほうが素敵ですねー

その後、去年のイタリア映画祭で『二度目の結婚』を観て、プーピ・アヴァーティ監督のテイストがすこぉぉぉーーーーしだけ理解できたような気がします。

まず画面がセピア色がかっていて、クラシックな雰囲気を漂わせています。2作品とも舞台が1920年代と、第2次大戦後で現代劇ではないからかもしれません。

そして男性のむくわれない、でもそれでも本人は満足しているような女性への温かい愛が描かれています。

男性の女性への無償の愛にホロリとさせられる、そんな感じです。

ま、裏返せば2作品ともマドンナ役の女ってとっても美人で主人公の男性とは絶対に合うはずがないというのが観ていてわかるんですけど、そして男性にもそれを気づいてほしいし、気がついたほうが男性は身の丈にあった幸せがあるとは思うんだけど・・・気がつかないんです。

女からすると、「目を覚ませ」と言いたくなってウズウズしてくるのですが、

もしかすると、すべての男性には誰でもこんな「心の中だけに生きる女性」が存在するのかな・・・・


『心は彼方に』はそんな風なことをちょっと頭の片隅において観ていただきたい映画です。

ジャンカルロ・ジャンニーニが演じる、息子を痛いほど心配するおせっかいな父親像も、日本人の情にうったえるに違いありません。

細かいところは忘れましたが、母親がいないということが、何かしらこの主人公に影響しているのかもしれないなと思ったりもしました。

YouTubeから動画をどうぞ
http://www.youtube.com/watch?v=ECft0KczeDw

http://www.youtube.com/watch?v=TTN0q959l9w

posted by マヤ at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | プーピ・アヴァーティ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月18日

プーピ・アヴァーティ監督特集

おや、7月に突然こんな上映が・・・・

http://www.asahi.com/event/avati/index.html


PupiAvati_.jpg
posted by マヤ at 14:46| Comment(2) | TrackBack(0) | プーピ・アヴァーティ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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